カテゴリー
entrepreneur language English

テレワーク(3)

ここからは私自身の経験からテレワークをうまく行うための方法について述べる。私自身についてなので、必ずしも最良の方法ではないが、参考になれば幸いである。

(1) 仕事の場所が自由

私の場合、今年3月に前職を退職し、4月に会社を設立して、一人だけの企業の代表取締役として現在に至っている。ひと月毎に、一つずつ企業顧客を加えてきているが、最初の仕事の要件を決める際には、顧客の所在地に訪れて、さまざまな関係者の方々に会う必要がある。

そのため、自宅の書斎の横には、普段家族が使っていない訪問客専用の応接室があるのだが、さすがに自宅のある横浜港北ニュータウンに顧客を呼ぶわけにはいかない。したがって、渋谷・丸の内・新橋などにあるコワーキングスペースにいて、訪問の前には事前に準備して待機している場合が多い。場合によっては、30分で顧客が指定する場所に移動しなければならないことがある。よって、仕事をする場所が完全に自由になるわけではなく、自分で考えて、予定を調整して、仕事をする場所が選べるということである。

(2) 仕事の時間が自由

私の場合、顧客との業務委託契約書などを締結しているので、どのような成果物をどれぐらいの時間でデリバリーすべきなのかが、書面に書かれている。もちろん詳細においては柔軟性があるのだが、むしろ柔軟性がありすぎて、顧客ごとに契約の条件が異なっているため管理するのは簡単ではない。

実際には、タイムシートと呼ばれる、30分ごとの時間の使い方を記したものを提出するか、請求書に使った時間の内容を記している。複数の顧客が同じ時間帯にミーティングを要求されることもあり、スケジュールの調整はむしろ一社で働いている場合より難しいかもしれない。いずれにしても自由には責任がともなう。時間の使い方は自分で考えなければならず、また使った時間は必ず記録する必要がある。

(3) ICTs (information and communication technologies)

私の場合、顧客ごとに別々のグループウェアを顧客から与えられており、付与されているメールアドレスも顧客ごとに異なる独自ドメインのものになっている。nakamura @ aaa.com、 nakamura @ bbb.com、nakamura @ ccc.comといった具合である。

チャットは、グループウェアのアラーム機能として常時駐在するアプリであったり、Slackというアプリであったりする。そのSlackでも、異なる顧客が使っている場合は、チャットをみるために画面を切り替える必要がある。 チャットにSkypeを使っている顧客もある。

ウェブ会議は、Zoomというアプリであったり、Skypeであったりする。

私の場合、アンドロイドのスマホ、アップルのiPad、WindowsのノートPCに同じアプリがインストールされており、どれか一つ所持していれば、顧客との連絡はとれるし、仕事も遂行可能。

スマホは画面が小さすぎるので、通話には使うが、ウェブ会議の画面としては小さすぎるのであまり使わない。

iPadはウェブブラウズしたり、スライドを人に見せたり、ノートをペンで書いたりするのには向いているが、ExcelやPowerPointはうまく使えない。

ノートPCは、ExcelやPowerPointなどが使える最強のツールだが、重すぎる。私の場合、財務管理のプロジェクトなどでExcelをつかうため、その顧客の作業のためにはどうしてもノートPCが必要になる。1.2kgでも、まだ重い。

(4) 雇用形態が自由

起業して法人設立するためには、法務局行って法人を登記する、税務署に行く、法人用の銀行口座を作る、税理士を雇う、会計ソフトウェア使って請求書作成、経費精算など、まあ、やることはいろいろある。さまざまなアプリのおかげでだいぶ便利にはなってはいる。しかし、それでも一人ですべてをこなすのは、結構大変である。このような、いわゆるバックオフィスとよばれる作業をすべて共同で安価にこなしてくれるサービスがあれば、さらに多くの人々が日本でも起業するのではなかろうか。日本政府主導で、このあたりの手続きを効率的に行えるようにすると、日本経済にも良い影響があるのではないかと思う。

コメントを残す